コンストラクショニズムとは、マサチューセッツ工科大学教授のシーモア・パパート氏が提唱する理論です。レゴ®シリアスプレイ®はこの理論によって成り立っていると言えます。
頭で考えて物事を決定していくだけではなく、手を使って実際に組み立てることによって、参加者は新たな知識を得る機会を手に入れていきます。手に導かれて作られた作品をもとに対話を行なうことで、モノの見方や創造的思考力を引き出します。
フローとは、心理学者のミハイ・チクセントミハイ氏が提唱する理論です。レゴ®シリアスプレイ®のワークショップにおいて、モチベーションは非常に大切な要素です。
自分自身の能力(スキル)と達成意欲(チャレンジ)との相互のバランスが取れているときに「フロー状態」となります。レゴブロックで楽しく作品を作る能力(スキル)とファシリテーターから出題される「内容は難しいが作れなくは無い」という意欲(チャレンジ)の均衡を保ちます。これにより、参加者は最高のモチベーションで新たな創造性を発揮できるようになります。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドは参加者の奥深くにある「潜在意識」にアプローチします。フロー状態になった参加者の作品に描かれているブロックには「形」「色」「動き」「メタファー(隠喩)」といった感情が言葉となって現れてきます。
作品を作った参加者自身がこの感情に気づき、内観を見つめ、次の一歩を前に進んでいきます。レゴ®シリアスプレイ®メソッドは心理的安全性を確保したうえで、仲間に助けられて「潜在意識」と「感情」を掘り起こしていくことも可能です。
口頭に依存する会議では、どうしても「勝者」と「敗者」が生まれる議論の場になりやすく、回避することは非常に難しいです。すべての参加者がチームの一部となって行われる「平等な話し合いの場」を構築していく必要があります。
心理的安全性を提供することができるレゴ®シリアスプレイ®では、誰でも使えるレゴブロックを準備して「口頭では難しいが作れなくはない」環境の提供、また、参加者全員には「100%の他者へ注視と、自身の100%の参画」の機会の提供が可能となります。
レゴブロックはシンプルではありますが、シンプルゆえに様々な創造性を発揮することが可能となります。例えば、8つのポッチのレゴブロック6個を組み合わせて様々な形にすると、実に9億1510万3765通りの作品を作ることができます。
まさにレゴブロックは創造性を導き出すことができるツールです。参加者ひとりひとりの感性によって、言葉だけでは難しいと感じていたモヤッとしたイメージを、どんな形でも表現していくことが可能になります。
シリアスプレイとは、レゴブロックを使ったワークショップ形式の手法で、問題解決や新たなアイデアの創出に役立つものです。
シリアスプレイ集のページでは、個人から組織、経営に至るまで、さまざまなシーンで活用できるシリアスプレイの具体例を紹介しています。
このページを通して、それぞれのシーンでどのようにシリアスプレイが使われ、どのような効果が得られるのかを詳しく知ることができます。
初めての方でも理解しやすい事例を豊富に用意していますので、ぜひご覧ください。
レゴシリアスプレイ(LEGO® SERIOUS PLAY®)は、個人の自己理解や目標設定にも活用できるパワフルなツールです。
通常はチームワークや組織の課題解決に使われることが多いレゴシリアスプレイですが、個人にとっても非常に有用な手法であり、自分自身の思考や感情を明確にする手助けをします。
個人のシリアスプレイでは、レゴブロックを使って目に見えないアイデアや感情を形にすることで、普段は気付かない内面的な考えを引き出すことができます。例えば、キャリアの方向性を考えたいときや、自分の価値観をより深く理解したいとき、レゴを使ってビジョンを形にすることで、具体的なアクションプランを立てるきっかけとなります。
ネットコムズでは、個人向けのシリアスプレイセッションも提供しており、自己成長や目標達成をサポートします。これらのセッションでは、ファシリテーターのサポートのもと、参加者がレゴを使いながら自分のビジョンを探求し、具体的なステップを見つけることを目指します。このプロセスを通じて、自己理解を深め、新たな視点を得ることが可能になります。
私たちの「個人のレゴシリアスプレイ」プログラムは、個人が心から実現したい「1年後の姿」を明確にします。
それを企業のパーパスと結びつけることで、キャリアビジョンの具体化と持続的な成長をサポートします。
このワークショップは、視覚化されたレゴ作品を通じて自分の目標と会社の目的を統合し、個々のキャリア成長を促進する革新的なツールです。
プログラムの内容
1年後の目標の可視化
まず、あなたが心から望む「1年後の姿」をレゴで形にします。これにより、自己の理想像がより明確になり、ビジョン達成への動機が強まります。
企業のパーパスとの統合
次に、会社のパーパスを象徴するレゴ作品を作成し、「1年後の姿」に加えることで、個人の目標が企業全体の目的とどう関わるかを探ります。ここでは、企業と自分がどのように共鳴し合うかを視覚的に確認します。
「1年後の姿」のマッピング
「1年後の姿」を作品としてマッピングし、目標達成に向けた具体的な道筋を描きます。このプロセスを通じて、目標までのステップが視覚的に整理されます。
阻害要因の可視化
次に、目標達成を阻害する要因をレゴで表現します。これにより、潜在的な障害や課題が明確化され、課題解決への意識が高まります。
対処法の策定
最後に、阻害要因に対する効果的な対処法をレゴで構築します。対処法は次の2つのステップに分けて考えます:
事前準備:目標達成に向けて、予め備えるべき行動やリソースを整理します。
阻害が起きた時の対応:想定外の困難に直面した際の具体的な対応策を考え、実行可能な対策を視覚化します。
個人向けのシリアスプレイは、自分のキャリア目標を見直し、組織の目的と連携しながら成長を図りたい全ての社員やチームメンバーにとって、自己発見と未来への力強い一歩となることでしょう。
私たちの「部門・チームのシリアスプレイ」プログラムは、メンバー同士が互いの強みや個性を深く理解し合い、共有することで、風通しの良い組織文化の構築を目指します。個々の強みを活かしながら協力し合うことで、チーム全体のパフォーマンスが向上し、組織全体に活力と調和をもたらします。
プログラムの対象
このプログラムは、チーム内のコミュニケーションを強化し、メンバー同士の相互理解を深めることで、より連携力の高いチームを目指す社員やプロジェクトチームメンバーに最適です。
プログラムの流れ
スキルビルディング
プログラムの初めに、基礎スキルの確認や習得を行い、シリアスプレイの基盤を整えます。
長所と取り入れるべきポイントの共有
カードに書かれた「他者から見た自分の長所」や「強化すべきポイント」を作品で表現し、全体で共有します。その作品を、評価の対象となったメンバーへと手渡すことで、相互理解の一歩を踏み出します。
自分の特徴と強みの追加
渡された作品に自分の特徴や他者にはまだ知られていない強みを加え、自己理解を深めると同時に、他者に自分をより知ってもらうための作品へと進化させます。
協力的なチーム作りのための作品再構築
作品を組み替え、それぞれの個性と強みが補完し合い、協力しながら課題を解決できるチームを表す形へと整えていきます。個々の強みがどのように全体に貢献するのかを視覚化することで、チーム全体の結束が強まります。
個性を活かし、協力するための組織全体の行動計画
最後に、個性を最大限に活かしながら協力していくために、個人と組織が取り組むべき行動計画を策定します。全員が共通の理解を持ち、同じ方向へと進むための具体的なステップを定めることで、長期的なチームの成長とパフォーマンスの向上を支えます。
このシリアスプレイのプロセスを通じて、各メンバーの個性と強みが結びつき、共通のビジョンを持った強力なチームが誕生します。
このプログラムは、ミドルマネジメントの役割を担う管理職やチームリーダーに最適です。上層部の戦略と現場の実践を効果的に結びつけ、組織全体でビジョン達成に貢献するためのスキルと視点を提供します。
プログラムの内容
ビジョンを自分ごととして捉え、共有する
ビジョンの責任を象徴する作品作り:組織のビジョンが果たすべき役割や責任をレゴ作品に表現し、共有することで、一体感を高めます。
コア要素の抽出:各作品の中で最も重要な「核(コア)」を取り出し、メンバー同士で共有することで、ビジョンの本質を明確にします。
スーパーストーリーの構築:各「核(コア)」を結び合わせ、一貫したビジョンの物語をチーム全体で創り上げます。これにより、ビジョン達成に向けた共通の理解が深まります。
自分自身とビジョンの関わりを可視化
ビジョン達成のための自己像を構築:自身の強みを活かした「あるべき姿」を作品にし、ビジョン達成のために果たすべき役割を視覚化します。
ビジョンとの関連性のマッピング:自分の作品をビジョンを表す作品と結びつけ、組織内での役割と目標達成のプロセスを整理します。
ビジョン達成への阻害要因を分析する
目標達成を妨げる要因を可視化し、組織や個人レベルでどのような課題があるかを明らかにします。
阻害要因を克服するための行動計画を策定
個人・チームで取り組むべきことの明確化:ビジョン達成のために「個人で取り組むべきこと」「他者に頼るべきこと」「チームとして取り組むべきこと」を明確にし、実行に向けた具体的な行動計画を立てます。
「経営のシリアスプレイ」では、会社の未来を見据えたシミュレーションを通じて、部門間で起こり得る問題や出来事を視覚的に描き出し、潜在的な経営課題を事前に把握します。経営層やリーダーが一体となって課題を整理し、必要なスキルや人材を明確化することで、会社全体の前進と持続的な成長を目指すための行動計画を立案します。
対象
このプログラムは、組織の未来を創造する経営層や各部門のリーダー、マネージャー向けです。特に、部門間の連携を強化し、潜在的な課題の早期発見・解決を図りたい企業に最適です。
プログラム内容
問題のシミュレーション
まず、組織間で起こりうる問題や出来事をレゴ作品として具現化し、実際にシミュレーションを行います。シナリオを通じて、事前準備や必要なスキル・人材、潜在的な経営課題を具体化し、対応策を検討します。
役割と目標の把握
プログラムの初めに、各部門の役割、ステークホルダー(利害関係者)、目標を明確にするための準備を行います。これにより、組織全体のビジョンと各部門の目標との連携が可視化されます。
自己理解の作品化
参加者一人ひとりが「自身の役割」を作品にすることで、組織内での自分の立ち位置と役割を再確認します。
部門の関係性と目標のマッピング
次に、「部門の役割」「ステークホルダー」「部門目標」をレゴ作品として組み上げ、全ての作品を関連付けてマッピングします。これにより、部門間の連携が図りやすくなり、目標達成に向けた道筋が視覚化されます。
出来事のシミュレーション
部門や組織にとって重要・緊急度の高い出来事をレゴ作品として表現し、実際にシミュレーションを実施。複数のケースを通じて、次の観点から対応策を検討します。
関係性の変化:出来事によって部門やステークホルダーの関係性がどう変化するか。
個人の変化:出来事が自身に与える影響と、自分がどのように変わるべきか。
感想の共有:一連の動きから得た気づきをメンバー同士で共有し、対策の強化につなげます。
振り返りと改善策の検討
最後にシミュレーションの振り返りを行い、次の点を中心に具体的な対策を定めます:
事前準備:出来事発生前に準備すべき要素やリソース。
一貫した方針:どんな状況でも守るべき信念や行動指針。
個人の取り組み:経営者やリーダーとして個々に取り組むべき事項。
この「経営のシリアスプレイ」を通して、会社全体の未来を見据えた具体的な行動計画を策定し、持続的な成長を確保するための強力な基盤を築きます。
※「レゴ」「LEGO」「レゴブロック」はすべてレゴ社の知的財産です。